ここでは、個人事業主として活動するフリーランスの人生設計(プランニング)について考えていきます。
個人事業主は、自由に事業活動ができる一方、その活動にも責任を持たなければなりません。
万が一、病気や怪我で働けなくなっても、会社員と違い誰も助けてはくれません。
老後のことだって意識しなければなりません。 他のページでも説明していますが、個人事業主の公的年金の受給額は、会社員と比べると非常に手薄です。
年金だけで生活するなんて、到底無理なことです。
これらのことは、民間の保険会社を利用するなどして、ある程度カバーすることができます。
しかし、個人事業主として生きるということは、それだけで安心という訳にはいきません。
その他にもあらゆることに備えておかなければなりません。
そのなかで、「年齢による収入と生活費の変動」は特に重要です。
若いうちは、次から次へ新しい技術を吸収し、パフォーマンスも良く、健康的であることから高額な収入を得ることができるかもしれません。
ですが、年齢があがるとどうでしょう?
歳をとると新しいことを覚えることも、若いときと同じようにはいきません。 病気にだってかかりやすくなります。
そうなると当然収入にも影響が出てきます。
収入が減る一方、年齢があがると生活に必要なお金が増える傾向にあります。
結婚し子供ができると教育費もかかります。 広い家も必要になり、住宅の購入も考えるでしょう。
以下のグラフはITの現場で活躍(SES事業)する個人事業主の、収入と生活費のバランスです。
生活費と収入が逆転するタイミング(損益分岐点)を迎えてしまうと、一気に生活が苦しくなります。
事業内容にもよりますが、若いときのままの仕事内容、生活スタイルで、この先ずっと“現状維持”は難しいでしょう。
このような状態がいずれくることを想定してれば、回避することは可能です。
高収入である今からコツコツ貯蓄することも手ですが、個人事業主として活動することに執着しすぎると選択肢が限定され危険です。
法人化して事業拡大を図る、企業に再就職するなど、あらゆる方法を検討すると良いでしょう。
このように、個人事業主として活動するということは様々なリスクと向き合っていく必要があります。
皆さんはいかがですか?
今の収入がこの先もずっと変わらないなんて考えていませんか?
今が良ければいいなんて考えて、稼いだお金を使い込んでいませんか?
将来大変な思いをする前に、先を見据えたプランニングをいましょう。